私がペットロスの真っ只中にやってみたこと ②

空が死んだ直後は実家にいたため、生ける屍状態でも親がいろいろと世話をしてくれていた(※実際記憶がほとんどないのですが、たぶんそうだと思います)のでまあいいのですが、問題は独り暮らしの我が家に帰ってきてからです。

空とマンツーマンの生活を送っていた私は、ペットロスに耐え切れず、もう本当にいろいろな『ペットロスを克服する方法』を試しました。

今回から、それらについて書いていきたいと思います。

 

 

1.“ペットロスの克服の仕方”をググる

 

私がまずやったのは “ペットロス 克服” “ペットロス 乗り越える” など、とにかく克服の仕方をググることでした。

こういうワードでググると結構他の人の体験談が出てくるので、とりあえず片っ端から読んでみたんですが、“克服”等でググると大半が「天国で見守ってて」とか「ありがとうの気持ちでいっぱい」とか、もう世の中を達観してるんじゃないかと思えてしまうようなセリフばかりで、全く参考になりませんでした(※後日ほぼ毎日ググることになるペットロス体験談は、「克服」などの前向きなワードではあまり出てこなかったのです)

もちろん精神的にもっと落ち着いた後で読めばまた違う印象だったと思うのですが、何しろ真っ只中で読んでしまったため、逆に「これだけ冷静にペットに感謝の気持ちが言えるってことは、きっとこの人に後悔はないのだろう。それに比べて自分は・・・」と一層罪悪感と孤独感に苛まれました。

 

 

2.仏壇を作る

 

ペットロスが一段落した人の体験談はほとんど参考にならないことがわかりましたので、もっと具体的に何をしたらよいのかをググりました。

「お葬式をしたほうが気持ちに区切りがつく」とあったのですが、実家の庭に埋めてしまった後だったので、今更お葬式はできません。形見にしっぽの毛を切り取っていたので、とりあえず仏壇を作ることにしました

ちょうど大きめの写真立てが家にありましたので、それに合うように写真を引き伸ばし、遺影を飾りました。

小さめの花瓶を買ってきて花を飾り、生前よく遊んでいたおもちゃと買ってきた焼き鳥を供えました。

供えてみたものの、やっぱりまだ空が死んだ実感は希薄でした。一晩死骸と添い寝したにもかかわらず。

加えて、仏壇を作ったことで「やるべきこと」がなくなってしまい、非常に焦りました。

とにかく早く何か「やるべきこと」をみつけないといけない。さもないと、この強大な感情と対峙しなければならなくなる。

今思えば、この頃は自分の感情に向き合うことを徹底的に避けていました。向き合うだけの精神力が無かったからです。下手に向き合って自分の感情に負けてしまったら、私は私自身を維持できなくなってしまう。それが心の底から怖かった。

 

ただ、仏壇を作ったこと自体は悪くなかったと思います。

「空はお花には全然興味無かったからきっとどうでもいいよね」とか「喉乾いたね。お水飲んでね」とか話しかける対象ができましたし、お供え物を買うときも空が好きそうなものを考えるので「今でも空のためにできることがあるんだ」と思うことができました

“空のために何かをする”ことが、唯一空と私をつないでくれているもののように思え、そのことは当時の私にとっては何よりも大事なものでした。

 

 

続きは次回。

 

ではまた。